"Singles 2月号(2019)" ギョンス インタビュー訳

ドギョンスの ふたつの顔  

朗らかな眼差しで、声に迷いはない。

音楽と演技の領域を行き来しながら

アイドルから俳優へと、穏和ながら確かな存在感を示しているド・ギョンス。





_ついこの間、誕生日を迎えたそうだけどどんな一日を過ごしたの?

ギョンス:誕生日にパーティを開いたりするタイプではないけど、今年はメンバーみんなでチャニョルの家に集まって一緒に過ごした。ただ美味しいものをいただきながらVRゲームをしたり、こじんまりと楽しく過ごした。



_27歳になった気分はどう?

ギョンス:年齢を気にしない性格だからか、とくになんとも思わない(笑)



_現在、劇場にはドギョンスの名に懸けた二つの作品が上映中だ。<スイングキッズ>に<アンダードッグ>。ここ数年で様々な作品を通して注目されるだけあるフィルモグラフィーを作り上げてきた。そしていよいよ映画一本を背負うワントップ俳優として地位を確固たるものにした。

ギョンス:過大評価だ。そう言ってくれて有難いけどまだまだである。



_<スイングキッズ>のロ・ギスは、これまで見せてきたキャラクターとは少し違って奔放さを感じられた。

ギョンス:ロ・ギスというのは、まさに新たな変身であった。これまでは心に傷を負った、か弱い一面を持つキャラクターを演じてきたとすれば、ロ・ギスは男らしく好奇心旺盛で周りを気にせず行動する一面を持ったキャラクターだ。個人的にも新しい一面を見せられて良かったと思う。



_<アンダードッグ>は初のアフレコ作品だが、声だけで演技をしなければいけない経験はどうだった?

ギョンス:普段からアニメはよく見ている。<アンダードッグ>はシナリオがとても良かったから提案を受けるなり二つ返事で出演を決めた。三年半前に始動した作品なのだが、韓国アニメ史上初の仮アフレコの後に絵を描く作品ということで制作期間が長くかかった。実際の僕の表情をキャラクターに生かして作りあげるのだがそれがまた自分とよく似ていた。だからより演技に没頭することができたように思う。ワンちゃんたちのストーリーではあるが、結局は人間関係にもいえることなのでワンちゃんと思わずに自分だと思って演技をした。



_犬のストーリーであるだけにペットの"モンムル(墨汁)ちゃん"の話をしないわけにはいかない。

ギョンス:一緒に暮らしはじめて2年目になるが、モンムルのおかげでたくさんの幸せを感じられている。じーっと目を合わせていればあっという間に時間が経っている。モンムルに初めて会った時も、目をそらすことなく見つめてくる姿に惚れたのだ。二人で一緒に過ごす時間が一番楽しい。言葉は通じないが目で会話をしている(笑)



_眼差しといえばド・ギョンス。百ある言葉よりもその瞳で多くの感情を語る俳優ではないか。役柄に没頭するためにはどんな努力をするの?

ギョンス:頭の中で何度もシミュレーションを繰り返す。役に入り込む前に台詞を口に出すことはない。鏡を相手に練習することがどうも出来ない。相手役がいないのに一人で台詞を言うのが何とも慣れないのだ(笑)リハーサルでさえ毎回気恥ずかしい。



_本番でのみやるの?

ギョンス:そう。いざ本番となればその瞬間に一気に集中して、カットがかかればすぐ現実に戻る。



_さっき撮影をしながら思った。体にスイッチでも付いているのか撮影が始まれば別人へと変身する。そしてカットの掛け声と同時に再び気恥ずかしさを纏うようであった。演技が面白いと感じるのはいつなの?

ギョンス:普段できない事を演技で経験できる時。キャラクターによって性格も違えば職業も違うが、一定期間を他の人物として生きられることが面白い。俳優だから経験できる最高峰の勉強のようだ。





_EXOのディオ、俳優のド・ギョンス、そして27歳の平凡な青年ド・ギョンスたちの狭間をどう埋めてるの?

ギョンス:ステージの上ではこういう姿でカメラの前ではこういう姿だと決めていることは無い。どれも同じド・ギョンスだ。複雑に考えることなどない。ただ単純に、役を演じ歌をうたうド・ギョンスなのだ。



_流されず芯を持った両立、ド・ギョンスを定義する単語だと思う。一体何がド・ギョンスの内面をそんなにも強くしているのか?

ギョンス:僕も人間だから当然ストレスを感じる時がある。もちろん怒ることだってある。だけど怒りを露にするのが嫌いだから怒っても表に出さず抑え込んで忘れようとする。幸いにも記憶力が悪い(笑)すでに起きた事や過ぎ去った事は今更どうにもできない。一番大事なのは今この瞬間なのだ。



_聡明なイメージなので取り乱したりすることもなさそうだ。

ギョンス:それは見当違い。僕だってたまにお酒を呑んで休みたくなればなんにもせずだらける。



_休むときは何をするの?

ギョンス:一月の初めに休暇をもらったので約一週間のんびり休んだ。もともと人と会うことが好きで家でじっとしているような性格ではないんだけど、一度なにもせずに過ごす時間を作ってみようと決めて二日間ベッドでゴロゴロした。溜めてた映画と海外ドラマを思う存分観た。<リミットレス>と<デクスター>、全シーズンを一気見した。そんな風に過ごしてたらなんだかソワソワしてきちゃって(笑)だから一番近い日本に初めて一人で旅行しに行ってみた。でも結局、現地でベッキョンと会ったんだけどね。一緒にご飯を食べたり楽しく遊んで、帰ってきてからはまたゴロゴロしてた(笑)



_EXOのメンバーたちととても仲が良いんだね。今年でデビュー8年目、EXOはどんな存在?

ギョンス:生涯の友達だ。メンバーひとりひとりが本当に好きだ。それぞれが義理堅くて優しくて、いつでも気楽でいられるお家のような存在だ。



_みんなから愛されるEXO、ド・ギョンスとして生きるのはどんな気分なのか。ネットで自分の名前を検索したことはある?

ギョンス:ない。あまりネットを利用しない。そもそもスマホをあまり触らない。



_SNSもやっていないが特別な理由があるの?

ギョンス:これといって理由はない。なんとなく最新機器だったり、ネットやSNSの世界よりもアナログな事に興味を持つタイプだ。



_EXOとしてデビューをしていなかったら今なにをしていると思う?

ギョンス:歌手や俳優でなければ料理人になっているんじゃないかな?料理もやっていくうちに好きになったんだけどね。



_得意料理は?

ギョンス:得意とかよりも、新しいものを作る調理過程が楽しい。食べることも大好きなので美味しいお店を探しては食べ歩いてる。いつか料理の資格を取ってみたい。



_具体的にどんな料理を習ってみたいの?

ギョンス:いろんな料理が好きで、日本の家庭料理も好きなので日本食に挑戦してみたいね。



_日本食を習ったら<スシ王子!>のような映画を撮るのも良さそうじゃない?

ギョンス:難しそうだけどナイスアイデアだね(笑)



_もうすぐ春がやってくるが、春になればやってみたいことはある?

ギョンス:暖かくなって花が咲きはじめたら素敵な場所を探して散歩したい。春というのはきまって刹那だ。



_< 花様年華 >!そういえばヤン・ジョウィと眼差しが似ているし、10年後はそんな俳優になっていそう。

ギョンス:光栄である。歌であろうと演技であろうと心を尽くす人なんだなと言われるようになりたい。







〔訳:xiu0348

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